久留米大学大学院医学研究科
感染制御看護師(ICN)養成プログラム
The program of training for ICN( Infection Control Nurse





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 ひらめき☆ときめきサイエンス

 
 2011年度

 
ひらめき☆ときめきサイエンス
~ようこそ大学の研究室へ KAKENHI~

感染症の脅威から身を守るための予防策
~新型インフルエンザから生物テロ対策まで~


開催:2011年8月21日(日)
 場所:久留米大学医学部看護学科 
 主催:久留米大学医学部看護学科
   助成:独立行政法人 日本学術振興会




【 参加者 】
 

  高校生14名 中学生4名 小学生7名

【 スタッフ 】

 教員・ 事務 :5名  大学院生5名  大学生10名

                                              
【 プログラムの内容 】                         


● 感染症を予防するためのポイント:講義


● 感染症と環境について:講義


● 感染症から身を守る予防策とそのポイント:実験

  ・ATP測定

  ・手洗いトレーニングボックス

  ・速乾式手指消毒薬の使用法

  ・N95マスクのフィットテスト


● 昼食


● 特殊災害を想定した除染活動とトリアージ訓練


● 一類感染症防護具の影響:実験


● 感染症サバイバルゲーム


● 隔離されるとどうなるの?:寸劇


● クッキータイム:フリートーク






【 実際の様子 】


● 感染症を予防するためのポイント:講義

   
   
講師:三橋睦子


 感染症の予防には、「水」が重要な役割を担っていることを説明されました。これは、流水による「手洗い」「うがい」がウイルスなどによる感染症予防に有効であることにつながることを学習してもらいました。





● 感染症と環境について:講義

   
   講師:津村直幹(久留米大学 小児科医)


 インフルエンザウイルスによる感染症と細菌による感染症(結核)の蔓延の様子がどのように違うかという導入から、ウイルス感染のメカニズムや新型インフルエンザ鳥インフルエンザの違い、結核などについて説明がありました。また、プライマーの設計次第で微量のDNA断片から特徴的な塩基配列のDNA断片を大量に増幅できること、PCR※装置についても、「ウォーリーを探せ」を教材として、非常に分かりやすい説明がありました。


※ PCRとは、極少量のDNA(デオキシリボ拡散)もしくはRNA(リボ核酸)を、酵素反応を利用そて倍倍で増幅させる方法。





● 感染症から身を守る予防策とそのポイント:実験

       ・ATP測定

       ・手洗いトレーニングボックス

       ・速乾式手指消毒薬の使用法

       ・N95マスクのフィットテスト

 
 参加者には、手洗いの前後でATP(アデノシン三リン酸)を測定したり、グリッターパグ(手洗いトレーニング機)を使用して自分の手洗いを確認してもらいました。速乾式手指消毒薬を用いた消毒方法も体験してもらい、手の平いっぱい1回約3mlの消毒薬が必要であることを学んでもらいました。また、95マスクの正しい装着方法を学び、自分のマスクのフィット具合も確認してもらいました。


   手洗いトレーニング        N95マスクのフィットテスト


● 昼食
                                     

  小学生から大学院生まで、皆で昼食をとりました。
  会話がはずみました。




● 特殊災害を想定した除染活動とトリアージ訓練

 
「炭祖菌と思われる白い粉がふりまかれ、人々がバタバタと倒れ、バイオテロが疑われる。今からドクターカーで一人の傷病者が搬送される。」という設定で、特殊災害を想定した除染活動を行いました。

 除染活動として、①除染テントを立ち上げ、温水シャワー・排水貯水の確認をする ②4人の救助員が介助人の援助をうけながら防護服を着用する ③搬送用の担架で傷病者を搬送する ④除染テントで傷病者を洗浄する ことを行いました。



   除染テントの立ち上げ          傷病者の搬送と洗浄



● 一類感染症防護具の影響


 一類感染症の防護具を着用。防護具を着ることで、身体にどのような影響があるのかを知るため、着用前と着用後の酸素飽和度、皮膚のモイスチャーを計測し、
比較してもらいました。

 



● 感染症サバイバルゲーム

   
   講師:佐藤祐佳
       

  パンデミックやアウトブレイク時の必需品
と行動
につ
いてゲームを通して学びました。






● 「未来博士号」授与式

 将来、受講生のお一人でも感染症に関する研究に進まれることを期待し、全員に「未来博士号」を授与しました。







★ ご参加いただいた高校生の皆さまからの感想の一部 ★

 自分は今回参加したことで,普段では体験できないような貴重な体験をすることが出来ました。ATP測定では,自分の普段の手洗いでは,ツメ・指の間,手首などに汚れが残っているか見ることが出来たし,数値に表す事でどれだけ綺麗になったかが分かりやすく自分の手洗いはまだまだ甘かったなと思いました。感染症サバイバルゲームでは,先輩方や体験に参加していた人たちと話し合いながら生き残るのに必要なものを考えていたら,自分は必要ないと思っていたものも必要であったりして驚きました。多くの体験の中で印象に残っているのは,祭りで炭疽菌をばらまかれたという設定での院生による除染処理と防護服を見て実際に着れたことです。今,TVでも福島原発の避難者や作業員の方が着ているところを見ることが多くなり少しだけれど興味をもっていました。着てみると,呼吸もしづらくとても蒸し暑かったです。今も防護服を着て作業を行っている人たちの大変さが分かって良かったです。
 今回先生方や先輩方から聞いたこと・感染症を予防するために必要な『手洗いうがい』『マスクをつける』『正しい情報・知識をもつ』を今後に役立てたいと思っています。また,自分が看護師になったときには,感染症に立ち向かえる先生方の様な立派な看護師になりたいです。

 この体験を通してとても多くのことを学ぶことが出来ました。その中で一番印象に残ったことが感染した人を除染するというシミュレーションを見たことです。実際にテレビで観るような防護服を着て,行っていたので迫力がすごかったです。僕も実際に防護服を着てみたけれど思っていた以上に苦しく暑かったです。その他にもサバイバルゲームや感染しないための手の洗い方など色々なことを学ぶことが出来ました。僕は,久留米大学医学部看護学科を受験しようと思っているので合格して入学することができたらもっといろんな事を学びたいです。

 今回の体験に参加して,感染症の恐ろしさや予防法をしっかり学ぶことが出来ました。実際に,ATP測定で自分の手にどれだけの汚れが付いているのか測定しました。また,院生による除染処理の見学や防護服の試着など日ごろ体験できないことを体験することが出来,良い経験になりました。サバイバルゲームでは知らない人や大学生の先輩方と自分たちが生き残るために必要な物を考え,たくさんの人と交流が出来たこともためになりました。今回学んだことが周りの人の感染症予防に役立てたいと思っています。

 感染症予防体験に参加させてもらい,テレビでしか見たことのない防護服を着たり,普段の手洗いでどのくらい汚れを落とすことが出来るのか調べてみたりと参加しないと出来ない貴重な体験ばかりでした。やはり,予防の基本はうがい,手洗い,マスクであり,また自分が感染症についてよく知っておくことも予防の一つだと思いました。講義は私たちにも分かるようひとつひとつ分かりやすく説明していただいて良く理解することが出来ました。講義の中には高校で習ったことがたくさん出てきていてやっぱり日ごろの授業もいろんな場面に関係しているんだと感じました。先生方や先輩方は明るく,優しくて一緒に勉強できて本当に楽しかったです。また参加したいと思う体験でした。

 ひらめきときめきサイエンスに参加して,手は良く洗っているつもりでも,実はすごく汚れていることが分かり,びっくりしました。また,日常生活で使っているマスクは形が違うだけでどれも同じだと思っていたけど,それぞれウィルスなどの侵入率が違うことが分かりました。救助訓練見学ではとても本格的で省略したりせず実際に起こっているようにしてくださり自分が実際に災害場所にいるような気持ちになりました。今日は本当にさまざまな体験をさせてもらい,また大学生などのふれあいもたくさんありとても良い1日になりました。

 朝は大雨で大変でした。やっと到着すると,アンケートとかキットとかを貰いました。初めての参加で不安でしたが,先生方の説明も分かりやすく,おもしろかったです。とくに興味がわいたのは,院生や看護師の人が防護服を着てからのデモンストレーションです。とってもかっこよかったです。てきぱきと動き患者さんも自分たちの安全も確保するすばらしさ。自分も看護師になるなら感染症にも立ち向かえる人を目指したいなと思いました。学生さんたちともたくさん話が出来て楽しかったです。ありがとうございました。

 今日の研修会を通して,感染症や予防策について参加者の人たちと一緒に楽しみながら学ばせてもらいました。講話やマスクフィットテスト,ATP測定など色々な体験をしたけど,一番印象に残ったのは,滅多に着ることの出来ないような感染症予防のための防護具を付けての活動でした。防護服を着て活動している人の大変さを実感することが出来ました。今日の研修会に参加してとても貴重な体験をすることができたし,感染症についていろんなことを学ぶことが出来てほんとうに良かったです。

 私は今回の経験で感染症の恐ろしさと、手洗いうがいの大切さを知りました。余り考えたことのなかった『結核』とインフルエンザの違いもはっきりと解りました。私はインフルエンザに毎年罹りますが、実はそれもある程度は手洗いとマスクで防げるということを知ったので今年からはちゃんとこまめに殺菌するように心がけようと思いました。
 ランチタイムの時八女高の卒業生が沢山いらっしゃったので話しやすく、ご飯も美味しく食べることができました。朝には『疲れそうだな~』と思ってたのに終わったときには『もう、終わったんだ』と思うくらい楽しく勉強することができました。この経験を普段の生活にいかしたいと思いました。1日でしたがお世話になりました。ありがとうございました。

 私は昨日はじめて久留米大学に行きました。大学ということや,白衣の人がたくさんいて緊張しました。細菌感染症の予防なんて難しそうだなと思ったけど,想像していたよりも分かりやすくて,おもしろい話をたくさん聞けました。看護学科の生徒さんたちも優しくて,いろんな話をしてくれました。手を洗って汚れ方を確かめたり,防護服を着て階段を走ったり,普段は経験できないようなことをたくさん出来て,もっといろいろ学んでみたいと思いました。参加して良かったと思いました。

 ひらめきときめきサイエンスに行って,今まで体験できなかったことや,知らなかった様々なことを知ることができました。細菌防護服を着て運動したときは,いつもより少しきつく感じました。他にも,手の洗い方を正しくすれば手洗いだけでもとてもきれいになっていたので驚きました。これからは,倣ったとおりの手洗いをしていきたいと思っています。一番最後にやったサバイバルゲームでは,2週間は無理だったけど,13日までは生き残れたのがうれしかったです。医薬品や日用品が難しかったので参考にしたいです。



       感想をいただきました。
       ありがとうございました。



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